
武藤敬司
「長州さん、どうですか?元気ですか?現状どうなんですか?」
長州力
「現状?…相も変わらず…。」
武藤敬司
「でも、ちょっと太ったですよね?」
長州力
「うん…お前もじゃん。」
武藤敬司
「さっき控え室行ったら、何か凄い混乱してるとかどうとか…。」
長州力
「言うなって。話、暗くなるから(苦笑)。」
武藤敬司
「今日、久しぶりに会ったって、ぶっちゃけ暗い話ばっかりになっちゃいますよ。」
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Versus第1回で実現したのが「長州力×大仁田厚」の対談。その時、大仁田さんの「三銃士の中で誰とやるのが一番しんどかったですか?」という質問に、武藤敬司の名を挙げていた長州さん。
武藤敬司

長州力
「…とにかくしんどい。みんなは橋本がインパクトあるから…(しんどいと思うだろうけど)。まだ橋本の方が「やってやる!」って感じで。敬司とやってると俺、物凄い疲れるんだよ。疲れるの。こう何て言うの…ぶつかってる感覚がないの。敬司とやると。」
武藤敬司
「長州さんって、内面を入れていくプロレスだから。俺らと違うじゃないですか。俺、アメリカとかでいっぱいやってる中で、とにかく見繕っていかないと通用しない世界ですから。」
長州力
「言ってる意味は分かるよ。橋本だったら「この野郎!」と一発殴ったら、二発も三発も蹴り返したり殴り返したりしてくるから、それでまた「この野郎!」って行くわけじゃん?敬司はババッてやったらスーッと引かされたり、咄嗟にものを動かすと言うか。あれがね…。」
武藤敬司
「蝶野はどうなんすか?」
長州力
「蝶野も橋本に似てるよ?タイプ。ワーッて行けばワーッて返してくるっていう。敬司の返してくるタイミングが…タイミングっていうか俺なりの間の中では、凄いこう…ぶつかれないんだよ。「あれ?」と思っちゃってさ。不思議だよな、プロレスってな。何か自分一人で大声出して叫んでるみたいなさ(笑)。」
武藤敬司
「比較的、長州さんって橋本とかとの試合はあるけど、俺とはないでしょ?思い入れのある試合…。」
長州力
「あるよ。シングルなんか、あるよ。」
武藤敬司
「思い出に残ってる試合とか?」
長州力

武藤敬司
「そうすね。消火器やってね。あれ苦しかったっすねえ?あれ呼吸困難になってますよね?(笑)」
長州力
「博多かどっかだったよな。」
武藤敬司
「消火器があんなに苦しいとは思わなかったですね(笑)。」
長州力
「別に消火器使わなくたって、俺は苦しかったよ。お互いのキャラのインパクトだけはあるんだけど、中身の内容まで、それ以上出そうと思ったら、やっぱり敬司とは…。」
武藤敬司
「インパクトだけでいいじゃないですか。」
長州力
「橋本なんか体中…俺本当に壊されるんじゃないかと思う位…そんな印象だよね。」
よくマサさんがムタを解説する時、「基本はノラリクラリと動いてるのに、攻める時はパッと瞬間的に攻める」と誉めていたのを覚えています。試合以外でも、前々回のVersusでは前田さんが「どうかき回しても最後まで乱れないからね。カーッと来たらこっちのもんだと思うんだけど」と言ってました。この辺が天才と呼ばれる所以なのかもしれませんね。
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武藤敬司
長州力

武藤敬司
「…入ってたですね。はい、いたっすね。」
長州力
「その時の敬司見た時、今の時代で言えば棚橋みたいな感覚だったよね。」
武藤敬司
「レベル違うでしょう〜?」
長州力
「運動神経はいいし…。」
武藤敬司
「まず、デカさが違うじゃないですか。何言ってんの?(苦笑)」
長州力
「でも、まだ細かったじゃん(笑)。」
武藤敬司
「まあ細かったけど…動きが違ったよ〜。」
長州力
「まあでも…同じようなタイプじゃん?ちょっとプロレス系の体格でもないしさ、細っとしてさ。マスクいいしさ。細かったよ、うん。そういう選手って、過去に1人や2人いたような気がするんだけど…まあナヨナヨっとして通用しなかったけど、お前は変わってったよな?最初は細かったけどな。」
武藤敬司
「変わってないですよ。」
長州力
「いや、最初は細くてさ、一生懸命飛んだり跳ねたりしてたけど。」
棚橋に似ているなんて心外だ!と言わんばかりの武藤さん(笑)。長州さんも細かった細かったって…(笑)。
武藤敬司


長州力
「敬司がちょっと可愛そうだなって思ったのが…俺、両国しか覚えてないんだよ。」
武藤敬司
「“X”で出たやつですよね?4vs4か5vs5でやったやつ。」
長州力
「何か知らないけどダブルヘッダーやらされた…。」
武藤敬司
「そうです、そうです。マサさんの代わりで。マサさん、パスポートどっかなくして日本に帰れないなんつって。俺が代わりに出たら、ブーイングの嵐で(笑)。」
長州力


武藤敬司
「だって、あれ猪木さんが「もしかしたらヘルメットのスポンサーが付くかもしれないから」っつって…当時アライだか何だかって(メーカー)あったんだよね。で、無理矢理かぶらされた。入場する時、曇って曇ってね、息で(笑)。」
長州力
「でも、それが今生きて、ムタになってんじゃん。」
武藤敬司
「ムタに?お蔭様で。一番ムタが何か…。」
両国のやつは1987年の「サマーナイトフィーバーin国技館」ですね。当時ビデオを見て「何で若手の武藤がナウリーダーの方にいるんだろう?」と純粋に疑問に思っていたのが懐かしいです。ナウリーダーとかニューリーダーとかいう呼び名もまた懐かしい(笑)。
長州力
「敬司はすんなりウケる方のタイプだからいいや。」
武藤敬司
「長州さん、違うんですか?」
長州力
「俺は昔から、白い靴に黒いパンツで…(笑)。」
武藤敬司
「ある意味、とことん変わらないレスラーですよね?猪木さんだって変わってますよね?生涯ずっとあのスタイルじゃなかったですよね。見かけだけじゃなく、姿勢もちょっと変わってますよね?猪木さん。」
長州力
「…そうかな?」
武藤敬司
「長州さんの方が変わってないですよ。昔からの。」
長州力
「まあ、いい意味で言ってないというのは分かるよ(笑)。」
武藤敬司
「いやいやいや(笑)、本当に変わってない。そこにプライド持ってやってるでしょ?音楽も変えなきゃ、スタイルも変えない。俺なんて音楽、変わってばっかりいますよ。で、またそこで二次的に儲けようって…。」
長州力
「何?入場時のテーマソング?」
武藤敬司
「何回も変わってますよ。見かけだって変わってますよ。仮面ライダーと一緒ですもん、俺なんて。周期的にお面が変わってくるんだから。」
長州力
「でも、別にあれを何とかしろとか思った事もないし、何でもいいやっていう。」
武藤敬司
「生涯“長州力”一本でいけるって、素晴らしいですよね。」
長州力
「…もう終わったなって思ってるくせに(笑)。」
武藤敬司
「思ってないですよ(笑)。」

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長州力がプロレスラーになったきっかけ
武藤敬司

長州力
「スカウトじゃないよな。する事なかったからな。」
武藤敬司
「就職しなかったんすか?」
長州力
「就職は…できる状態じゃなかったよな。何回も言った事あんじゃん。」
武藤敬司
「ないですよ、あんまり。」
長州力
「ボケっと体育寮にいたから、何か…でも1級上の先輩に鶴田さん入ってたからね。全日本のね。」
武藤敬司
「最初から新日本って決めてたんですか?」
長州力
「いや、全然。ただ、元テレビ朝日の…早稲田のOBでちょくちょく会ってた人がいて、ウチの監督と口をきいてもらって、食事をしたのがきっかけだよ。」
武藤敬司
「で、すんなり入ったと。」
長州力
「その時には、もう猪木さんが来たから。「すげぇ!アントニオ猪木だ!」と思って(笑)。」
武藤敬司
「元々プロレス好きだったんですか?」
長州力

武藤敬司
「アマチュアの時代から、鶴田さんは知ってたんすか?」
長州力
「鶴田、だって違う…1級だけじゃん?だから、あの人がすぐ全日本プロレスに入ったから…。」
武藤敬司
「レスリングではかち合ってなかったですか?」
長州力
「全然、階級違うよな。あの人はスーパーだから。」
武藤敬司
「で、どうですか?最初プロレスやって。」
長州力
「やっぱ、昔の人ってよく言ったじゃん。「食べ物に誤魔化されるな」と。だから、最初俺会った時、体育寮でマズイ物ばっかり食ってんじゃん?4年間いて初めて六本木行って、たぶんステーキハウスかすき焼き…もうそん時ステーキもすき焼きも食ってたんだけど、「うわ〜美味えな〜!」と思って食ったね。で、食ってる時に猪木さん来たんだよ。だから、もう話は上の方でできてたんじゃないの?でも、「俺なんか」と思って。俺なんてまだ100キロあるかないか位だもん。」
武藤敬司
「じゃあ、もうそこで即答で道場入ったんすか?」
長州力
「卒業してからね。」
武藤敬司
「あ、学生時代ですか?じゃあ就職決めないで、すんなり…?」
長州力
「そう。だから、延長みたいなもんだよな。アマレスからプロの延長。」
武藤敬司
「ちょっとプロレスとアマレスって違うじゃないですか。そのギャップっていうのは、ついていけたんですか?」
長州力
「最初はちょっとしんどかったよね。練習も違うしね。本当しんどかったよ、俺。卒業するまで2〜3週間、道場にいたよ。手が上がらなかったもんね、朝顔洗うのに。」
武藤敬司
「筋トレで。」
長州力
「うん。筋トレあんまりやんないじゃん、アマレス。手が上がんなかったよ。電車乗るのに階段上れないんだよ、スクワットで。まあ山本(小鉄)さんの時代だからね。そんなの敬司だってあるでしょう?」
武藤敬司
「俺だって、1週間位で辞めようかなって思って。」
長州力
「まわりみんな嗾けて、最後は敬司が残っててって(笑)。蝶野が(武藤は)スカすって。俺もスカす人がいたら心強いと思ったけど(笑)。」
武藤敬司
「それ、蝶野のこれ(口)がデカいですよ、あれ。まあ半分事実ですけどね(笑)。」
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前々回、長州力率いるジャパンプロレス勢が全日本に移籍した理由を、「コレ(アゴ)に行けって言われたんだよ」と暴露していた前田さん。今回一番触れて欲しい話はここでしたが…。
武藤敬司

長州力
「馬場さんとこ移る時?あれはね、俺たちも…。」
武藤敬司
「あれは独立なんすか?」
長州力
「うん。あれは俺たちの意識も…俺たちのそれぞれの意識なんて知れてんだよ。もっと上だよね。上の幹部連中の…ちょっと色々ゴチャゴチャした問題に、俺たちの意識的なものがあって、出たっていう。」
武藤敬司
「独立だけど、その受け皿は全日本だったって事?」
長州力
「そうそう。あん時はだって、普通は…まあ…いつか本のネタにしようと思って大事にしまってたんだけど(笑)、あの時は出る出ないは別にして、とにかく2つに分かれたよね。俺たちはその分かれる原因を知らされてなかったよね。出る人間っていうのは、今の…名前出していいかどうかは分からないけど、もっと上で活躍した人間たちが「もうこれじゃダメだ」っていう事で、こういう具合に営業の人間を含めて離れたよね。」
武藤敬司
「へえ〜そんな大袈裟なあれだったんですね。」
長州力

武藤敬司
「本当すか?で、辛うじて残った方に俺がいたんすよ。ギリギリ。」
長州力
「もう入ってた?」
武藤敬司
「入ってますよ。」
長州力
「…敬司はいなかったなぁ。」
武藤敬司
「入ってますよ。俺、橋本と…。」
長州力
「あ、そうだよな。出てる時に、敬司たちが入ってるわけだから。そうだそうだ。」
武藤敬司
「だって、長州さんなんかが行くっていうのが7月か8月位で、ちょうど橋本と千葉に遊びに行ったら、俺らも(ジャパンに)行ったって言われて、すげ〜坂口さんに怒られた事ありますよ。」
長州力

武藤敬司
「そん時はもう受け皿として全日本はあったんですか?」
長州力
「それはもう話ついてたんじゃない?俺たちはそこ行って仕事をするっていう。」
武藤敬司
「で、やっぱリ何かちょっとレスリングが違ったんすか?」
長州力
「違いはしないよ。違いはしないけど…。」
武藤敬司
「やり辛さとか。思想とか。」
長州力
「そういうものはないなぁ。スタイルがちょっと違ったっていうのはあるよね。でも、それはどうにでも…1年もやってけば…。」
武藤敬司
「え?そんなに長くはいなかったでしょ?」
長州力
「いや、1年は十分いたでしょ。」
武藤敬司
「あ、1年位いたんですか。でも、やめちゃったじゃないですか、やっぱり。それにはまた理由があるんですよね?」
長州力
「そしたらまた、俺たちが頑張ったから、今度は向こうからこういう具合に話があって。」
武藤敬司
「あー、そうかそうかそうか。」
長州力
「確かそこんところ…まあ、それはそん時で…色々会社側の部分であるよ、どこ行ったって。」
寝返った?頭下げて戻った?パッと決めて出た?前々回の前田さんの発言から考えると、アゴの長いあの人という事になるんですが…(汗)。だとしたら旧UWFと全く同じ状況じゃないですか。結果的に全日本という受け皿になってくれる団体があったから良かったようなものの…って、さすがにこれはないですね(笑)。
新日のクーデター事件あたりの話は、僕は本やネット等でザッと目にした程度で浅い知識しかないんですが、今回の話は詳しい人にとっては、すぐにピンとくるような内容だったのでしょうか?
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ジャイアント馬場
長州力

武藤敬司
「(小声で)俺、馬場さんと会った事ないすよ(苦笑)。」
長州力
「あれ?あ、本当に?ああ、そう。…あの人は人間的には凄いね。あれね、全日本の選手が良く言うの、よく分かるよ。やっぱりね、全然俺たちとものの考え方も判断力も温厚性も、まあ言葉の中には厳しい言葉もあるんだけど、アーッてどうのこうの言ったりはしないね。冷静沈着によーく見てる。」
武藤敬司
「余裕ですね、たぶん。自信というか。」
長州力
「それはあくまでも俺が感じた事だけどね。」
武藤敬司
「一番最初、俺が全日本に行った時に、それの面影をどうぶちやぶろうか、すげ〜大変だったから。」
長州力
「それは破る事ないじゃん。」
武藤敬司
「え?ぶち破るっていうか、もう馬場さんいないわけだから、その思想っていうものを…。」
長州力
「それは意識しすぎだよ。」
武藤敬司
「意識しすぎだって…そうだったんですよ。」
長州力
「でもね、俺たちは新日本の人間だよ、その時。一生懸命頑張っても。上がアントニオ猪木じゃん?全日本で頑張ってるのがジャイアント馬場だよ。やっぱりね、常にマスコミなりこの業界なりも比べられるわけだよね。そしたらね、敬司も分かると思う。ああだこうだ言って攻めてる方がやっぱ目立って。「そうだ!プロレスはこうあるべきだ!」って見られがちな部分あるよ。それを守ってる方ってのは、常に何かを返さなきゃいけないじゃん?言われてる方は。」
武藤敬司
「大変ですよね。」
長州力
「つまんないこと言われてるけど、返さないで黙ってると、この業界では「ああ、やっぱりこの人は決断力ないから、この業界が…」って言われる。でも、あの人は違うね。たぶん、(プロレス界)全体トータルで見てたんじゃないかと思うね。あの人には、ちょっと短い期間だけど教えられる事…まあ身にはなってないけどね。驚かされる事はあったね。素晴らしい人だよ、あの人は。」
ジャイアント馬場亡き後のプロレス界を見れば、どれだけ影響力のあった人なのかという事がわかりますよね。逆にアントニオ猪木は化けの皮が…(苦笑)。
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WJ
武藤敬司

長州力
「WJだよな?これね…やっぱり色んな問題あったよね。これは最終的には、猪木さんと時間作ってもらって話をして…。」
武藤敬司
「当時も現場監督だったんですよね?それのプレッシャーっていうのもあったんですよね?きっとね。」
長州力
「プレッシャーじゃなくて、その頃一番…PRIDE、K-1。」
武藤敬司
「ああ〜そっち系だ。」
長州力
「これに選手がどんどん出て。俺は絶対にダメだって言うと、会社はこれ(選手)を出してくっていう。最終的な決断をするのは、やっぱ猪木さんだよ。オーナーなんだから。だから何故これをやるんだ?っていう。だから俺が外されて、蝶野がなったじゃん?今度。蝶野の時はどうだったか知らないけど、まあたぶん蝶野の時になってから、どんどんK-1出だしたよね、K-1。だから、最後の契約末期の時には、猪木さんに時間作ってもらって「もうこれ以上、会長と一緒に足並み揃えてっていう事はできない」っていう事を言って。もめはしないよ。ちゃんと事情を説明して。「この辺でそろそろ引き下がります」って。だから、円満は円満なの。」
武藤敬司
「ああ、そうなんすか。」
長州力

武藤敬司
「何がダメだったのかっていうだけ聞きたい。勉強のためにもさ。俺の勉強のために…肥やしのために。」
長州力
「お前、今頑張ってやってるから…。」
武藤敬司
「それを繰り返さないように…そういう失敗をしないように…。」
長州力
「それは聞かない方がいいよ。変な情報入れない方がいいよ。」
武藤敬司
「そうすか(笑)。」
長州力
「そしてWJが休止になって、今は何人か選手が残ったんだけど、まだ食えないやつらだよね。そして最後どうしようかっていう中で、彼らは「やっていきたい」っていう部分があるんだよね。それは俺だって一人だったらどうにかなるっていうのもあるけど、3人も4人も…これってわけにはいかないじゃん?だったらWJの名前を消して、昔リキプロっていうのを作ったから、まだそっちの方が少しはインパクトがあるっていう事で。彼らをそのまま使ってやれるとこまでやってみようと。」
武藤敬司
「リキプロって、長州さん関係ないんですか?関係ないというか組織の中で。」
長州力
「関係ない。関係ないというか、その中にいる選手だよね、俺は。あとは建前上代表もいるし、選手会長もいるし。人数少ないけどね。」
武藤敬司
「今のプロレス界って、プロダクションじゃないけど、そういうのが…。」
長州力
「経費なんて、最悪切り詰めて切り詰めて。彼らよく今年2年目で、よく維持してるなと…まあ協力はしてあげてるからね。でも、本当それぐらいじゃないとやっていけないっていう現状じゃん?…それが今の現状ですよ。」
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武藤敬司

長州力
「…これも正直に言えば、会社の事情だよな。」
武藤敬司
「本当すか?」
長州力
「俺、そんなバカじゃねえぞ?お前。マスコミにああだこうだ書かれると…そんなの分かってて…。30年以上やってんだよ?俺がもしリングに上がったら何書かれるかって、全て分かってんだよ?敬司。」
武藤敬司
「いくら会社の事情だからって、譲れない部分だってあったりしないんですか?」
長州力
「それは…あの頃はもう下ができてたよ。三銃士いて。だから、やっぱり会社もまだ認めてなかったんだろうな(笑)。」
武藤敬司
「だから、俺らが出て来たから引退したっていうか…?」
長州力
「敬司たちが出てきたって、ずーっとやってても育ってきたじゃん?もう三銃士っていうのが。その中でも敬司がちょっと頭一個リードした位でさ。三銃士っていうキャラもちゃんと出来てたし。」
武藤敬司
「だから引退したんすか?」
長州力
「そういう部分もあるよね。」
武藤敬司
「あとビジネス的な部分もあったり。」
長州力
「色んなマッチメイクしていく上で、すんなり動かしていくためには、あんまり障害になんないほうがいいなと。」
武藤敬司
「で、ビジネスのネタもなくなり、またカムバックしたって事ですか?」
長州力

武藤敬司
「それでその直後、後悔しなかったですか?」
長州力
「まあでも、みんなさ、こればっかは答え出せないよね。何かかんや言った人間だろうがマスコミだろうが、結局自分たちは自分たちで首絞めてるからね。マスコミだって、今みんな…なぁ?」
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武藤敬司
「今の若いやつに三銃士みたいのいないんすか?」
長州力
「…いい選手いるよ。飲み込みが早いっていうか。頑張ってる。でも、素質と素材(両方)っていうのは…なかなか叶わないもんだよな。」
武藤敬司
「それ痛いっすね。」
長州力
「いい選手いるよ、うん。名前言うと天狗なっちゃうから言わないけど。永田なんてお前、中西なんて素質も素材もあるじゃん?彼らがもっと頑張んなきゃいけないね。」
永田や中西、素質も素材もあったんですけどねぇ…。
武藤敬司

長州力
「それはしんどい。もう俺は。」
武藤敬司
「本当すか?練習してるんでしょ?」
長州力
「やってるよ。やってる。」
武藤敬司
「じゃあ、新日本のリングではこれでやっといて、うちのリング…。」
長州力
「あー、敬司とやりたくない(苦笑)。」
武藤敬司
「俺とやんなくたっていいですよ(笑)。」
長州力

武藤敬司
「ああ、そういうとこありますね。」
長州力
「本当か?今、冗談で言ったんだけど、本当?(笑)」
新日・全日創立35周年記念大会
レッスルキングダム IN 東京ドーム
2007年1月4日(木) 18:00〜生中継
ch162「パーフェクトチョイス」 ¥2,100
FIGHTING TV サムライ
新日本プロレス オフィシャルWEBサイト
リキプロ
全日本プロレス公式ホームページ
武藤社長日記
Versus #3 武藤敬司×前田日明
興味深く読ませてもらいました。
前田さんと長州さんの武藤評は、言葉は違えど方向性が同じことには驚きました。
長州さんの馬場さんについて語っているのは、初めて目にしました。こうやって見ると、どの人からも、馬場さんは偉大な人だったんですねえ
今回は1.4ドーム大会直前企画という事で。
ここに書いた以外にも興味深い内容の話が多く、
とても見ごたえがありました。
>こうやって見ると、どの人からも、
>馬場さんは偉大な人だったんですねえ
特に外国人選手からの信頼されっぷりを見るとそう思います。
馬場さんの悪い噂って、あまり耳にした事ないですからね。